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結果論で過去を正当化する人は嫌い

time 2017/01/05

結果論で過去を正当化する人は嫌い

「結果的に良かった」はよくあることだけど

人生どうしてもプランどおりには行かない。
目的を持って手段を選んだけれども、途中で「何か違う」とか「自分と合わない」とか感じつつ選んだメソッドを変えられず、代わりに何かを得て次のステージに進むということはよくあると思う。
例えば「野球選手をやりたくてスポーツ科を目指したけれど行ってみたらつまらなかったし自分には合わなかった。でも代わりに授業で整体を勉強したことで結果的に整体師になれた」みたいな。

そういう結果論について、僕はそれ自体の存在を否定もしないし得られたものは十二分に活かすべきと思う。

結果論から逆算して過去を美化するのはダメ

でも結果論の話をすると、結果を逆算的に存在意義だとかやった意味だとかに結びつけて正当化する人がいるので嫌い。

例を出すと

大学

  1. 「大学の授業は楽しくなかったしで卒業研究は大変だった。」
  2. 「けれど、これをやり通したことで論理的思考と忍耐力が身についた」
  3. 「だからつまらない授業や卒業研究をやることにも意義がある」 → ???

ブラック企業

  1. 「ブラック企業で休みもなく働かされ異常な程の短期間で結果を出さないと責められた」
  2. 「でもそのお陰で他では得られないくらい短期間でスキルが身についたし自己成長に繋がった」
  3. 「なのでブラック企業に行く経験も人生にとってプラスになるから良い」 → ???

いじめ

  1. 「小学校の頃ひどくいじめられて辛かった。」
  2. 「しかしいじめからこそ、人の痛みが分かる優しい自分がいる」
  3. (たぶん本人の口からは出ないけれど)「よっていじめられることも有意義」 → ???

基本的に1,2までは良いのだけれど、3に行った瞬間に「え、それっておかしくない???」ってならない?
特に自分の親の世代とかから、よくこの手の論法(破綻しているけどね?)で辛くても頑張れ的な励まされ方をしたりするのだけれど、どう考えてもおかしいでしょうと。

結果論で過去は正当化はできない

そもそもなぜこういう論理の破綻が起きるのかというと、結果をもって過去の行為を正当化することができないから。
当たり前じゃないですか、だって『「戦争があったから今の自分達がここに生きている」ので「あの戦争をやって良かった」』という正当化はできないはずだもの。
先程のような主張をする人達は、過去の美化・正当化に結果論を持ち込んでいるだけ。
これができるなら、どんな失敗や過ちでも何か得られた(と思える)ものさえ見つけてしまえば、それを存在意義に結びつけられてしまう。
そんなことは許されない。

目的と手段と結果も混同されていて、結果として得られたものがあっても、それを得るために他にもっと良い・取るべき手段がいくらでもあったはず。
論理的志向を身につけるためならロジカルライティングの講座を受ければ良い話だし、忍耐力を身につけるならスポーツクラブに入って少しキツめのトレーニングをすれば良い、優しい人になりたいならいじめられた友人を助けるくらいでいい。
本来大学は自ら進んで学問をする場所だし、企業は正答な報酬と待遇を労働者に与えて社会に価値を生み出すのが役目、いじめは犯罪行為だ。

結果的に身についたものは「それはそれ」として、「過ちは過ち」ということも認めて進まなければ、いつまでたっても悪習が正当化され正しい学習ができなくなる。
この「正しい学習ができなくなる」ことが本当の問題。
若いうちからこういった考え方をしていると、間違った努力をしていても気づかないで直せなかったり、本来意味もないことに意味を見出そうとして自分を責めてしまうから本当にやめたほうがいい。

あくまで

  • 正しい目的
  • 妥当な手段
  • 然るべき結果

の三拍子が揃って初めてやったことの意義が認められるべき。

先日とある友人が急に上から実績にも成長になもらない雑用を押し付けられて、休日も潰されたり本業の時間も奪われりしていろいろ文句を言っていたのに、終わった後「でもこれはこれで貴重な経験になったよ、ははは」と冗談交じりで言っていたのには、初めこそ同情できたものの、最後には聞いているこちら側も呆れてしまった。
こうやってまた雑務を押し付けられては無理やり意義を見出そうとするんだろうなぁと(苦笑)

ちなみに過去に行った過ちを認めたくないがために「いや、あれは意味があったんだ」と認識を歪める心理を「認知的不協和」と言うらしいです。

立場とかの問題があるにせよ、もっと素直に「あれは本当に無駄な時間だったなぁ」と吐き出せる場所があれば気が楽になるのになぁと思わずには居られなかった。

…というポストを書いている途中で、為末大さんの「諦める力」を読んでいたらこれとちょっと似たような話が書かれていたのでこっちの方がわかりやすくてオススメ。

全部読んだらまた書評書きます。

諦める力~勝てないのは努力が足りないからじゃない
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